ナイフ自体は完成となりましたのでシースへ移るわけですが、こちらも新技法をふんだんに使って作っていきます。
インナーとレザーアウターは同じなのですが、そこへ銅で装飾を施します。伝統的にはやはり真鍮を使うのですが、ナイフの方に銅を使っていることと、やはり真鍮の色は好きではありませんので・・・
この銅での装飾ですが、白銀師の真似事の様な作業になります。もちろん道具も揃ってないし、やったこともありません、というか、持ってる知識はネットで得た物のみです。
とりあえず有り合わせの道具でやっていたのですが、やはり無理がありすぎます。問題は素材伸ばし用の金床と切り出す道具。切り出しの方は、タガネやリュータなどを駆使してみたものの、やはり上手くいかず、結局彫金用の糸鋸を注文しました。
残る問題は金床。以前鍛造に使っていた安物アンビルや万力のアンビル部を使ってみた物の、やはり調子が悪い。とても時間掛かるし均一に伸ばせない。
そこで思いついたのがこれ。
最近鍛冶作業ではではまったく使わなくなった1.5kgのハンマー。カービング作業用の丸太台に埋め込んで即席金床の完成!
早速1.2mm厚の銅管を0.5mm厚まで打ち伸べてみました。
驚いたことにこれは金床としてとても良いです。安物ハンマーでもそれなりに炭素鋼を使っているためでしょう。鋳造安物アンビルとはまったく打ち心地が違い、作業もはかどります。
5KGくらいの大きさのハンマーを使えば小物ナイフなら快適に打てそうです。
とにかく、これで銅版の打ち出しは完了。次は切り出しです。
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