このレポートをブログで紹介していただき、ありがとうございます。
アクセス統計が急に跳ね上がっていたので、何が起こったのかとちょっとビックリしました。w
ではレポートその3、最終回です。
その1、その2はスゲー!スゲー!テンションで来ましたが、その3はちょっと辛めになります。
プーッコなんだけどプーッコじゃない、そんな作品がありました。
エストニアのトーヌ・アラク(この読み方で良いのかな???)の作品。
全体的には和式なんだけど、しっかりとプーッコ。ハバキをつけて、柄も結構和式(和包丁風の柄)。でもシースやブレードはしっかりとプーッコ。
しっかりとまとまっていてバランスも良く、見た目にはとても良い感じです。ハバキ付けるアイディアは前々から検討していたのでじっくりと見させてもらいました。が、残念なことにこのハバキは、使うためのナイフとしてはマイナスでしかないですね。
理由は>
ハバキがあるのに通常のプーッコ・シースではハバキが機能しない→ハバキが勿体無い、
目釘が抜けるテイクダウン(分解式)にしないと、研げない&意味無い。
私は機能を有するパーツをただの飾りにするのが嫌いなので、特にそう感じるのかもしれませんが・・・ちょっと辛口のコメントを付けさせてもらいました。でもこのデザインは結構好きですね、『和包丁風の柄はプーッコに良く合うな~』と・・・ Tapio Wirkkala のプーッコも和包丁風の柄だよね、デザイン的にすごく落ち着く。やっぱり日本人のせいかな??
次はフランスのメーカー、ピエール・レヴェルディ(Pierre Reverdy)さん。
この方はどうやら彫刻家のようで、ナイフはどれもアート系でとても丁寧に作ってあります。
その中でも鍛冶屋ナイフ(Blacksmith's Knife)はすばらしい完成度。↓
作者自身がテーブルにいなかったので残念ながら話は出来ませんでしたが、多分これ、ダマスカスに単一鋼材はさんでます。鍛接線の出方にまで気を使って作ってあり、すごいです。ダマスカス嫌いの私も、こんなのなら一本欲しいかな・・・
と言う訳で、私の好みでピックアップしたナイフを元に書いてみたこのショーレポート、楽しんでいただけたでしょうか?
全体的には昨年にも増して楽しめるショーだったわけですが、がっかりしたこともあります。
ナイフショーという性質上、どうしても『見た目に美しいナイフ』を展示することになるわけで、それはそれで良いですし、解ることです。ただ、それがどうしても柄とかシースの美しさに集中しすぎてしまう傾向にある。刃に力を入れた作品は軒並みダマスカス。
別にダマスカスがいけないとは言わないし、ダマスカスはそれでまた奥が深い鋼の美しさの一つだと思う。(好みじゃないけどね・・・)
でも特に鍛冶屋の作品は、もう少し色々な方向で鋼の美しさを引き出してもらいたい。わざわざ叩いて作るのだから、ストック&リムーバルには出来ないことをやって欲しい。
ラブレスが確立したストック&リムーバル法により、ナイフ作りが身近になり、色々なナイフが作られるようになった。これはとても良いことだと思うし、私もその恩恵にあずかっている。が、その反面、ストック&リムーバルは鋼の美しさをナイフから奪い始めているようにも思う。(←まずいこと言っちゃったかな・・・ww)これが進むと、鍛造もストック&リムーバルも最終的には形が違うだけの同じナイフばかりになってしまいそうだ。
ナイフは道具である。使えなければ、切れなければ意味が無い。しかしただの道具以上に持つことの楽しみがナイフにはある。着せ替えナイフでは楽しみが半減してしまう気がする。
ぜひ来年のショーも見に行きたいですね、今から楽しみです。
最後はなかなか辛口の締めでビシッと極められたと思います。
返信削除機能的には「?」な部分もあったりしますが、イロイロ面白い事を考える人が居るもんなんですねw。
たしかにブログで紹介させてもらいましたが、私の性分として自分が良いと思ったものは口に出さずには居られないものでして…^^;
直リンはしてませんでしたが、それでも検索して見に来てくれた人が居ると言うならそれはOZmeさんのブログにそこまでさせる「何か」があったんだと思います。
今後も楽しみにしてますから!ヽ(´ー`)ノ